赤ちゃんのお昼寝の時間はどのくらい?目安や寝かしつけのポイントを紹介
お昼寝は赤ちゃんの成長にとって大切な役割を担っています。
しかしお昼寝の時間やタイミング、寝かしつけの方法について、とくに初めてのお子さんの場合だとわからないことや心配になることもありますよね。
寝ている間に家事をしたり、ほっと一息ついたりとママ・パパもお昼寝の時間を有効活用したいと思うものです。
そこで本記事では、赤ちゃんの月齢別お昼寝の時間やお昼寝をしてくれない赤ちゃんへの対策について詳しく解説します。
月齢別お昼寝の理想的な時間
月齢によって、確保すべきお昼寝の時間は異なります。
成長とともに体力がついてくるので、徐々にお昼寝の時間も短くなっていくことが多いです。
しかし1歳頃でも新生児期のように多く寝てしまう子がいれば、小さい月齢にもかかわらずほとんどお昼寝をしない!なんて子もいます。
ここからは月齢ごとの理想的なお昼寝時間について紹介していきますが、先ほどお伝えしたとおり個人差が大きいので1つの目安として参考にしてください。
新生児(生後1か月)
生後0日から28日未満にあたる新生児期の赤ちゃんは、昼夜の区別がまだついていないため1日のほとんどを寝て過ごします。
授乳をし、おむつの交換後そのまま寝るサイクルを2〜3時間ごとに繰り返すので、お昼寝の時間を設けず赤ちゃんのタイミングで寝かせてあげるとよいでしょう。
生後2~4か月
生後2〜4か月の赤ちゃんは、昼夜の区別が少しずつつきはじめる頃です。
1日の睡眠時間も14〜15時間となり、新生児期に比べて少しずつ起きている時間が増えていきます。
この頃からお昼寝の時間を意識してみましょう。
午前に1時間、午後に1時間から2時間、夕方に30分と3回ほどに分けて行うのがおすすめです。
生後5~8か月
生後5〜8か月になると、これまで短時間で起きてしまっていた子も生活リズムができていくため、夜間にまとまって寝てくれることが増えていきます。
1日の睡眠時間は12〜13時間ほどです。
お昼寝は1日2回とし、午前中に1時間、午後に2〜3時間と決めて行うのが理想的です。
生後9か月〜1歳
生活リズムが整い、体力がついてきたこの生後9か月から1歳にかけての時期は、回数は1日1回昼食後に2〜3時間を目安に行いましょう。
この時期は1日1回が理想ですが、眠たい状態でお昼寝を我慢させてしまうと赤ちゃんはぐずりやすくなります。
どうしても眠そうにしている場合は、午前中に30分程度お昼寝の時間をとりましょう。
赤ちゃんをスムーズにお昼寝させる環境づくり
赤ちゃんをスムーズにお昼寝させるためには、睡眠環境を整えてあげることが大切です。
心地よい環境は赤ちゃんの入眠を促し、結果として睡眠の質を向上させます。
場所の選び方から部屋の明るさ、室温まで気を配ることで、これまで昼間に寝るのが苦手だった子もお昼寝ができるようになるかもしれません。
お昼寝のための理想的な環境
赤ちゃんがお昼寝する場所は、リビングがおすすめです。
布団を蹴飛す、顔にかかってしまう、寝返りをしてうつぶせ寝になってしまうといった場合にもすぐに家族が対応できます。
またママやパパの気配を感じられるため、赤ちゃんも安心できますよね。
寝具は赤ちゃん用のお布団やお昼寝マットを使用してもいいですし、カーペットや畳の場合はそのまま寝かせてもよいでしょう。
家族の目が行き届く短時間のお昼寝であれば、バウンサーの使用もおすすめです。
部屋の明るさと温度の調節
お昼寝には薄暗い部屋の明るさが適しています。
例えるなら、木陰くらいの明るさです。
日差しが直接赤ちゃんにあたることは好ましくないので、直接日差しが降り注ぐ場所でのお昼寝を避けたり、カーテンを閉めたりしましょう。
また、赤ちゃんは体温調節が未熟であるため、部屋の温度設定にも気をつけなければいけません。
冬場であれば20〜23℃前後、夏場なら26〜28℃前後が目安です。
エアコンを活用するとよいですが、赤ちゃんに直接風があたらないように注意してくださいね。
エアコンを使用するとどうしても室内が乾燥してしまうので、加湿を忘れずに行いましょう。温度計や湿度計があると一目で確認できるため便利です。
静かな環境をつくるためのポイント
リビングで寝かせる場合、静かな環境をつくるのもスムーズにお昼寝を行うために大切なポイントです。
テレビや照明は消し、寝る場所の周りにおもちゃを置かないようにすると赤ちゃんがお昼寝に集中しやすくなります。
上のお子さんがいる場合や家事のできる時間が限られている場合、まったく生活音がしない環境をつくるのは難しいかもしれません。
赤ちゃんも慣れれば多少の音のなかでも寝られるようになりますが、最初はできるだけ静かな環境でお昼寝をさせるのがおすすめです。
掃除機など大きな音がする家電の使用を避ける、いつもより会話の声を小さくするなど、無理せずできる限りで気をつけてくださいね。
お昼寝の準備としてのルーティン
スムーズにお昼寝ができるように、まずはルーティンをつくりましょう。
毎日同じ行動をとることで、赤ちゃんもお昼寝のタイミングがわかるようになっていきます。
ルーティンには、
- 昼寝前のアクティビティ
- 昼寝のためのリラックス
をとり入れてみましょう。
お昼寝前のアクティビティ
お昼寝前のアクティビティとして、手遊びがおすすめです。
「お昼寝しましょう」の手遊びは、お昼寝の導入として保育園でも採用されています。
また、月齢が高い子であれば午前中にお散歩や運動遊び、夏場であれば水遊びなどしっかり体を動かす遊びをしましょう。
お昼寝のためのリラックス方法
赤ちゃんの目を見て直接ふれあうベビーマッサージは、安心感を与え、リラックスさせる効果が期待できます。実践しやすい方法としては、優しい声での絵本の読み聞かせがあります。
他にも、子守唄を歌ってあげたり、オルゴールを流したりと、心が落ち着く音楽をとり入れるのもいいですね。
リラックスのためにも重要なのは、赤ちゃんにプレッシャーを与えてしまわないことです。
思うように寝てくれないと、イライラしてしまうこともあるでしょう。
無意識のうちにママやパパのイライラは赤ちゃんに伝わってしまいます。
どうしても寝られない場合は、横になってゆっくりと過ごすだけでも大丈夫です。
背中やおなか、おしりなどを規則的なリズムで優しくトントンしてあげると、赤ちゃんもいつの間にか寝入ることがありますよ。
お昼寝の質を高めるためのコツ
お昼寝は赤ちゃんの心と体の成長にとって、欠かせないものです。
質の高いお昼寝ができると、
- 赤ちゃんは機嫌よく日中も過ごせる
- 夜の寝付きもよい
といったメリットがあります。
赤ちゃんのお昼寝の質を高めるコツは、正しいタイミングや1回あたりのお昼寝時間に気をつけ、環境を整えることです。
お昼寝のタイミングと持続時間
月齢によっても1日あたりのお昼寝のタイミングや回数、持続時間は異なります。
毎日同じ時間に決まった量のお昼寝をすると習慣化され、スムーズに入眠しやすい状態となり、睡眠の質も自然とよくなります。
お昼寝の時間や回数には個人差があるので、その子にあったお昼寝ペースを見つけ実践してみてください。
ただし夕方に寝すぎてしまうと夜の就寝に影響を与えてしまうことも考えられます。
どうしても眠たそうにしている場合は、少しであればお昼寝をしても大丈夫です。その場合は、30分など短時間にとどめて起こしてあげましょう。
お昼寝を妨げる要因とその対策
快適な環境づくりやルーティン化の他にも、昼寝を妨げてしまうおそれのある原因とその対策についても知っておくべきです。とくに知っておくべきなのは、
- 過剰な刺激の回避
- 日中の活動量とお昼寝の質の関連
の2点です。それぞれについて解説していきます。
過剰な刺激の回避
音や光に敏感な赤ちゃんも多いです。
明るい照明や掃除機など大きな音がする家電の使用など、お昼寝時の刺激となりうるものは避けましょう。
視界に入ってしまうため、おもちゃもお昼寝スペースに持ち込むのは控えましょう。
またお昼寝直前のテレビやDVDなどの視聴は、赤ちゃんに刺激を与えてしまい、興奮しやすい状態になるので避けるべきです。
日中の活動量とお昼寝の質の関連
日中の活動量と睡眠の質にも大きな関わりがあります。
明るい時間に多く体を動かすと、その分体力も使うので寝付きもよくなります。
天気がよい日には外遊びやお散歩、悪い日には室内でダンスなど、月齢にあった全身を使う遊びを午前中に行うのがおすすめです。
お昼寝のスケジュールとその調整方法
実際にどのようなお昼寝スケジュールを組んだらよいのか、生後3か月の赤ちゃんについて、1日の生活リズムを例に説明します。
またどのように1日のなかで昼寝スケジュールを組んでいけばよいのか、調整ポイントもお伝えします。
理想的なお昼寝のスケジュール例
例【生後3か月の1日のお昼寝スケジュール】
7:00 起床
7:30 授乳、おむつ交換、着替え
8:00 室内にてふれあい遊び
9:30 お昼寝1回目(1時間)
10:30 起床、授乳、おむつ交換など
12:00 お散歩
13:00 お昼寝2回目(1時間半)
14:30 起床、授乳、おむつ交換など
15:00 室内にてふれあい遊び
16:30 お昼寝3回目(30分)
17:00 起床
生後3か月はそろそろ首が座る頃です。
午前中に室内でうつぶせ遊びや手遊びなどのふれあいを行った後、1時間のお昼寝をします。
起床したら授乳やおむつ交換などをした後、午後からはベビーカーや抱っこ紐でお散歩に出掛けます。
帰宅後に2回目のお昼寝を1時間半とり、室内で遊んだ後にもう一度30分ほど寝るというスケジュールです。
1日3回行うお昼寝のタイミングはおよそこのようなイメージです。
(起床時間や授乳間隔も赤ちゃんによって異なります。)
お子さんの生活リズムにあわせて、お昼寝をうまくとり入れてください。
夏の日差しが強い時期には、10時〜14時の外出は熱中症のリスクも考えられます。
お昼のお散歩や外遊びは赤ちゃんに負担がかかりやすいので、涼しい朝や夕方に変更しましょう。
お昼寝スケジュールの調整ポイント
お昼寝スケジュールの調整ポイントは以下の2つです。
- 日々の活動とのバランス
- 昼寝の時間帯の選定
それぞれ解説します。
日々の活動とのバランス
お昼寝の回数や時間は、あくまでも理想です。
家庭の都合や赤ちゃんの生活リズムと関係して実現が難しいこともあるでしょう。
起床時間をはじめ、毎日の活動内容や寝やすいタイミングもそれぞれです。
「〇〇でないといけない!」という考えはストレスやプレッシャーにもつながるので、一旦やめて、今の赤ちゃんの生活リズムをベースにお昼寝の回数や時間を調節することをおすすめします。
昼寝の時間帯の選定
昼寝の時間帯もまた赤ちゃんのペースにあわせて決めてください。
起床時間が遅い赤ちゃんは、起きてすぐにはなかなかお昼寝ができません。
赤ちゃんの起床後から考えて少し後にずらすか、早めに起こすなど工夫をしてみましょう。
習慣づけるためにも、決まった時間に同じ行動をとることが大切です。
日によってお昼寝のタイミングを変えるのではなく、毎日決まった時間に同じ時間寝かせるようにしましょう。
よくある昼寝の問題とその解決策
よくある赤ちゃんのお昼寝問題の代表的な2つは、
- お昼寝をまったくしない
- 寝すぎてしまう
この2つです。
最後に、対処方法について紹介します。
お昼寝をしない赤ちゃんへの対処法
お昼寝をしない赤ちゃんへの対処法は、やはり環境を整えてルーティン化させることです。
先ほど部屋は薄暗いほうがいいとお伝えしましたが、真っ暗な空間だと寝られる子もいます。
リビングではなく、夜に寝る寝室だと気持ちが落ち着きやすい子もいます。
その子にあった最適な環境とルーティーンを見つけてあげることで、これまでお昼寝が苦手だった子もスムーズに寝られるようになるかもしれません。
お昼寝が多すぎる場合の調整方法
お昼寝をしすぎてしまうと、昼夜逆転による生活リズムの乱れや授乳の間隔が空きすぎるといった問題が起こります。
数十分程度であれば、いつものお昼寝の時間より寝かせたままでかまいません。
しかし大きくオーバーしてしまうときは、びっくりさせないよう優しい声で起こしてあげましょう。
まとめ
赤ちゃんにもお昼寝が得意な子と苦手な子がいます。
月齢別に理想的なお昼寝の回数や時間の目安はありますが、その子のペースにあったお昼寝スタイルを見つけることが、ママやパパ、赤ちゃんにとっても大切なことです。
スムーズなお昼寝のために、まずは適した環境づくりや昼寝前のルーティン化を心がけてみてください。
この記事を書いた人
メルシーママン編集部
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