赤ちゃんの成長|寝がえりの次はハイハイ?寝返り・おすわり・ずりばい・ハイハイの時期や特徴
寝返りは赤ちゃんが生後はじめて全身を動かす行為です。
寝返りができるようになると、次第に赤ちゃんができる動作が増えていきます。
この記事では、寝返りができるようになった赤ちゃんに関することや寝返りの次にする動作についてよくある疑問を紹介しています。
寝返りはいつ頃からできるの?
赤ちゃんが寝がえりができるようになるのは、生後4か月~10か月といわれています。
中でも5か月頃に寝返りし始めるケースが多いようです。
あお向けからうつ伏せができるようになった時期の割合は?
あお向けからうつ伏せができるようになった時期をまとめると以下のようになります。
生後5か月 | 29% |
生後4か月 | 28% |
生後6か月 | 17% |
生後3か月 | 14% |
生後7か月 | 6% |
生後2か月以前 | 3% |
生後8か月 | 2% |
生後9か月以降 | 1% |
身体が大きいと寝返りも早くできるようになる?
身体が大きい赤ちゃんは成長も早いと思われがちですが、そんなことはありません。
身体が大きいと重さもあるからか、やや遅くなる傾向もみられます。
ベッドや布団が寝返りに影響を及ぼすってほんと?
寝具が柔らかすぎると寝返りがうちにくい場合があります。
ベッドや布団の質感や周囲のスペースも赤ちゃんの寝返りに影響を及ぼします。
赤ちゃんが寝がえりするようになったら注意することとは?
うつ伏せは、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクファクターの1つであることが分かっています。
SIDSのリスクが最も高いといわれるのは生後2~5か月なので、そのころに寝返りが始まったら特に注意してあげましょう。
寝返りを始めた赤ちゃんの寝かし方は?
うつ伏せ寝は窒息事故を起こす可能性が増えます。
下記のような配慮をすることがおすすめです。
- ・ベッドや布団を硬めにする
・シーツがたるなまいようにピンと張る
・枕を使わないようにする
・顔を覆う可能性のあるものを周りに置かない
夜中に寝返りすると夜泣きする?
寝返りができるようになると夜中に寝返りした時に起きて泣いてしまうことがあります。
寝返りで起きてしまう赤ちゃんには次のような対策をするのがおすすめです。
- ・顔を横にむけてあげる
・すぐに抱っこはせずに寝返りをさせてあげる
・日中に寝返りの練習を行う
・日中に腹ばい遊び(タミータイム)をして身体の発達を促す
タミータイム(腹ばい遊び)にはどんな効果があるの?
タミータイム(腹ばい遊び)は赤ちゃんの身体の発達を促すのに役立ちます。
自分で寝返りをスムーズにできるようになれば、夜中に泣いて起きることも少なるはずです。
- ・首や肩など上半身の筋肉が発達するのを促す
・絶壁頭など頭の形の変形を防ぐ
・運動能力の発達を促す
・呼吸器の発達を促す
・寝返りやハイハイに使う筋肉の発達に役立つ
・おすわりに等に必要な筋肉の発達に役立つ
赤ちゃんがすぐうつ伏せになるときはどうしたらいい?
赤ちゃんが自力で「あお向けか→うつ伏せ」「うつ伏せ→あお向け」と、両方がスムーズにできているならそのままでも問題ありません。
しかし、まだ自力であお向けで戻れない場合、1回戻してあげればあお向けで寝られるなら、あお向けにしてあげましょう。
戻してもすぐにうつ伏せになってしまう場合は寝室を安全な環境に整えるように配慮してください。
寝返り防止クッションなどは使った方がいいの?
寝返り防止クッション等はあまりおすすめはしません。
なぜなら、寝返り防止クッションなどによる窒息が原因で赤ちゃんが亡くなってしまったケースの報告もあるからです。
寝返りの夜対策は?
うつ伏せに寝ると呼吸や心拍の状態が安定して、よく眠るという赤ちゃんも少なくありません。
1歳まではあお向け寝をする方が安全ですが、うつ伏せで寝てしまうことを完全に防ぐのは難しいです。
以下の対策を行ってリスクをできるだけ回避しましょう。
- ・赤ちゃんの寝床から窒息につながりそうな物を排除する
・赤ちゃんが深い眠りに入ったらあお向けにしてあげる
・日中に腹ばいで遊ばせて首を持ち上げられるように練習する
・日中にうつ伏せの時に顔を横に向けることに慣れさせる
寝返り返りの兆候は?
赤ちゃんがいつから寝返りをするかは個人差があります。
また、兆候がみられてから実際に寝返りができるまでのスピードも赤ちゃんによって異なります。
しかし、次のような兆候がみられたらその時期が近いと考えられるので参考にしてください。
- ・手足を良く動かしている
・足を持ち上げて身体を左右に揺らす
・床を足で蹴る動作をする
・エビぞりになる
・下半身をひねった「半ひねり」状態によくなる
・身体を横向きにする
赤ちゃんは寝がえりの次は何をする?
赤ちゃんが寝がえりの次にどんな動作をはじめるかは赤ちゃんによって異なります。
「うつ伏せ→寝返り→寝返り返り→おすわり→ずりばい→ハイハイ→つかまり立ち→つたい歩き」等の例が挙げられますが順番も個人差があります。
<赤ちゃんが寝がえりの次にできるようになる行動>
- ・寝返り返り
・ずりばい
・おすわり
・ハイハイ
・つかまり立ち
寝返りの次に寝返り返りをするのはいつ?
寝返りをしてうつ伏せになった状態がから自力で戻る「寝返り返り」は生後3~8か月くらいでできるケースが多いです。
寝返りができるようになったら、少し間をおいてできるようになることがほとんどです。
生後6か月ころにはできるようになっていることが多いですが、もちろん個人差があります。
ずりばいはいつから?
ずりばいの時期の目安は生後6~8か月です。
しかし、背筋や胸筋、腹筋などがずりばいをするのに必要な程度に発達していなければできないので、個人差があります。
また、赤ちゃんによっては寝返りと同じくらいの時期にずりばいを始める子もいます。
おすわりはいつから?
おすわりはずりばいと同じ時期にみられることが多く、時期の目安は生後6~8か月頃です。
骨盤を支える腰やお尻の筋肉が発達し、寝返りなでど背中の筋肉も使えるようになったことでできるようになります。
はじめは両手を床について座りますが、段々と手を床から離して座れるように姿勢が安定してきます。
ハイハイはいつから?
ハイハイはずりばいの後にできるようになるケースが多く、時期の目安は生後7~9か月頃です。
足腰の筋肉がお尻を持ち上げるくらいに発達すると、できるようになります。
さらに足腰の筋肉が発達していくとハイハイから足の裏を使って進む「高這い」へと進む子もいます。
赤ちゃんがずりばいをする前兆は?
ずりばいの前兆とみられる動作にはいくつかの種類があります。
<ずりばいの前兆とみられる動作>
- ・おしりをクイっと上げる
・うつ伏せで足をバタバタさせる
・うつ伏せでもがくように腕を動かす
・平泳ぎのような動作をする
赤ちゃんがおすわりする前兆は?
寝返りやずりばいができてきたら、おすわりを始めるのが近づいたサインです。
自分の手で足をつかんだり、物を手のひら全体でつかんだりと、自由に手を使える状態が多くなったら、おすわりができるようになる前兆です。
おすわりの練習方法は?
おすわりの練習をする際は、赤ちゃんは前か後ろに倒れる可能性が高いです。
具体的には、おもちゃや本など興味を引くものを前におき、おすわりの形に誘導します。
その際、安定するように両膝で赤ちゃんの腰をはさむように補助をして練習しましょう。
ずりばいの練習方法は?
ずりばいの練習方法でおすすめなのは以下の2つの方法です。
①うつ伏せに慣らす
└まず、うつ伏せの姿勢に慣れさせましょう。
うつ伏せに慣れたら、視線の先に興味を引くものを置いて移動を促します。
②足で蹴る練習をする
└前に進めない赤ちゃんは足で蹴る動作が分からないからです。
足の先に壁を作り、赤ちゃんが蹴って進めるようにサポートしてあげましょう。
赤ちゃんの飛行機ブーンとは?
飛行機ブーンのポーズとは、赤ちゃんが「頭、腕、足」を持ち上げたポーズのことをいいます。
ずりばいを始める前の兆候として挙げられることが多いです。
寝返りのまえにおすわりをするのは問題?
発達の順番が異なることもあるので、発達の段階を追い越しても大丈夫です。
発育の面においても、寝返りの前におすわりをしても問題はありません。
シャフリングベイビーとは?
シャフリングベビーとは、ハイハイしないで座ったまま移動する赤ちゃんのことです。
座ったまま進むので「いざりっこ」と言ったりもします。
シャフリングベイビーの特徴は?
シャフリングベビーには次のような特徴があります。
<シャフリングベビーの特徴>
- ・腹ばいの体勢を嫌う
・抱き上げた時脚を伸ばそうとしない
・知能発達には問題ない
・寝返りの時期が遅い、または寝返りをしない
・足の裏を床につけたり、触られたりするのを嫌がる
シャフリングベイビーは発達障害?
医学的には一般的ではなく個性的だが、異常ではないとされています。
ただし、発達障害や神経系の疾患がシャフリングの原因となっているケースが稀にあります。
次のような特徴がみられ、気になるようなら小児科に相談してみましょう。
- ・ミルクの飲みが悪い
・泣き方が弱い
・首のすわりが悪い
・手指の発達が遅く感じる
・言葉の理解が遅い気がする
・表情が乏しい気がする
寝返りやハイハイ、ずりばいで自閉症や発達障害がわかる?
寝返りやハイハイ、ずりばいの時にみられる特徴から、自閉症や発達障害に気付ける可能性があります。
赤ちゃんの発達には個人差があるので、一概には言えませんが特徴を把握しておけば早期発見につなげることができます。
U字寝返りは自閉症?
U字寝返りとは、自閉症の赤ちゃんの多くにみられる特徴の一つです。
頭と足を同時に持ち上げ、アルファベットのUの字のような体勢からそのまま回転して寝返るため「U字寝返り」といいます。
寝返りが早いのは発達障害?
寝返りをするのが「早い」「遅い」、どちらのケースでも赤ちゃんに発達障害の可能性があるという情報に触れたことがあるかもしれません。
しかし、実際には寝返りと時期と発達障害の関係性は明らかにはされていません。
「寝返り」という赤ちゃんの成長過程の一段階だけでは障害を判断することはできないと考えられています。
生後3か月 自閉症の兆候とは?
生後3か月の段階では自閉症かどうかの判断はできません。
もし、自閉症の兆候や特徴がみられたとしても成長の段階で改善する可能性があります。
気になる場合は赤ちゃんの様子を観察して成長日記をつけておくとよいでしょう。
<生後3か月の自閉症兆候チェックポイント>
- ・目が合わない
・目が合ったときにそらす
・抱っこすると嫌がって反り返る
・入浴を嫌がる
・触られるのを嫌がる
・おむつ交換を嫌がる
・泣きだしたら30分以上泣いている
・表情の変化が乏しい
・指をつかむと嫌がる
生後4か月 自閉症の兆候とは?
生後4か月でも自閉症かどうかの判断はできません。
<生後4か月時点での自閉症兆候チェックポイント>
- ・顔を近づけても目が合わない
・あやしても笑わない
・寝つきがわるい
・すぐに起きてしまう
・あまり泣かない
・人に興味を示さない
・手がかからない
・抱っこした時にしがみつくことがない
生後6か月 自閉症の兆候とは?
自閉症と判断されるのは2~3歳になってからなので、生後6か月でも判断されることはありません。
しかし、赤ちゃんが生後6か月~1歳に見せる兆候によって自閉症スペクトラム障害ASDを予測できるという情報があります。
2歳までに自閉症と診断される子の全員が下記の項目の7つ以上に該当することが分かっています。
<生後6か月~1歳に自閉症の可能性を示す兆候>
- ・ほほえみ返しをしない
・アイコンタクトができない
・自分の名前を呼ばれても反応しない
・抱っこなどの要求をしない
・赤ちゃん特有の喃語(なんご)を発しない
・あやしても反応しない
・オウム返しをする
・目で物を追うことをしない
・気になるものに執着する
・関心のあるものを共有してくれる
ずりばい自閉症とは?
ずりばい自閉症とは、そういった言葉あるわけではありません。
自閉症の子はずりばいをしないケースや、すりばいをしてもフォームが独特であるなどの特徴がみられます。
例えば、片足だけ床につけたり、片側の手足だけでずりばいをしたりと左右非対称の動きがみられたりします。
自閉症のハイハイの特徴は?
自閉症の赤ちゃんを調べると全くハイハイをしないか、正しいハイハイをしない場合が多くみられます。
足の甲を床につけるハイハイを一般的なハイハイとした場合、自閉症の赤ちゃんで一般的なハイハイをする子は4分の1程度しかいません。
自閉症でハイハイをする子には、特徴として足のつま先をつけるタイプや片足立てハイハイが目立ちます。
発達障害のハイハイはどうちがう?
ハイハイを見れば発達障害があるかどうかがだいたいわかるといわれています。
発達障害のある子のほとんどはハイハイの時に親指を地面につけないという特徴がみられます。
まとめ
赤ちゃんが寝がえりの次に行うさまざまな行動に関する疑問についてまとめて紹介しました。
赤ちゃんの発達や成長は個人差によるところが大きいので、過度な心配や不安を抱かずに温かく見守っていきましょう。
気になることが出てきた場合は自己判断せず、小児科など専門機関に相談することが大切です。
この記事を書いた人
メルシーママン編集部
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