赤ちゃんの夜泣きはいつからいつまで?原因や対策を紹介
言葉を喋れない赤ちゃんは泣くことで意思表示をします。
しかし赤ちゃんが毎日夜に突然泣き出し、なかなか泣き止まないとしんどいと感じることもあるでしょう。
泣いている原因がわからないと、家族はどのようにすればよいものか悩んでしまいますよね。
個人差はあるものの、夜泣きは多くの赤ちゃんに見られる現象です。
いつかは落ち着きますが、その期間をどううまく付き合えるかが夜泣きを乗り越えるためには大切です。
本記事では、夜泣きの時期や原因、家庭で実践しやすい対策方法について解説します。
夜泣きの期間はいつからいつまで
夜泣きとは、「おなかがすいた」「おむつが汚れている」などはっきりした原因がないのにもかかわらず、夜間に急に泣き出すことです。
赤ちゃんの成長過程で起こるといわれていますが、必ずしもすべての赤ちゃんが夜泣きをするわけではありません。
個人差が大きく、夜泣きの有無や様子、はじまる時期、落ち着く時期もそれぞれ違います。
また夜泣きではなく赤ちゃんが不調を訴えて泣くケースもあるため、家族は状況や泣き方を見極める必要があります。
「顔色がいつもと違う」「泣き方がとくに激しい」「嘔吐や下痢といった症状がある」など、いつもと様子が違う場合はすぐ医療機関に相談しましょう。
夜泣きはいつからはじまる?
夜泣きは、生後5か月から6か月頃にはじまることが多いです。
その時期よりも早くに夜泣きがはじまる赤ちゃんもいれば、1歳前後ではじまる子もいます。
ある日突然はじまるため、驚いてしまうママやパパも多いでしょう。
なお、新生児期の赤ちゃんは昼夜の区別ができていないため、この時期に夜泣いても夜泣きではないといわれています。
夜泣きはいつまでする?
8か月から10か月にピークを迎え、その後1歳前後で落ち着いていきます。
少しずつ夜泣きの回数が減っていくイメージです。
数か月夜泣きが続く子もいれば、数日で落ち着く子もいます。
3歳以上でひどく泣き叫ぶような夜泣きがあれば、「夜驚症」(やきょうしょう)かもしれません。
夜驚症は泣くだけではなく、悲鳴をあげたり、突然目を見開き恐怖に怯えたような動作をとったりします。
発達に伴い落ち着いていきますが、症状がひどい場合は医療機関に相談するとよいでしょう。
夜泣きの原因
夜泣きのメカニズムは解明されていませんが、体と脳の成長が関係しているのではないかといわれています。
以下は、考えられる具体的な理由です。
- 昼間の出来事の刺激
- 睡眠リズムの発達が影響
- 環境や体への不快感
それぞれ詳しく説明します。
昼間の出来事の刺激
一般的に夜泣きがはじまるといわれる生後5か月から6か月頃の赤ちゃんは、どんどん脳が発達していく時期です。
人の顔を認識できるようになり、豊かな表情を見せてくれるでしょう。
大人と違い赤ちゃんの脳はまだまだ発達段階なので、音や光など1日のなかで多くの刺激を受けます。
昼間に受けた刺激や記憶を脳で処理をするのが寝ている時間です。
この処理が追いつかなかった場合に夜泣きになるといわれています。
睡眠リズムの発達が影響
月齢が大きくなるにつれて、赤ちゃんの生活リズムも変化していきます。
2〜3時間ごとに寝る・授乳する・おむつを変えるといった流れでしたが、授乳の間隔が徐々に空き、1度に寝る時間が増えます。
体内時計が整ってくると昼間と夜の認識ができるようになるため、夜にまとまって寝られる子もいるでしょう。
しかし以前に比べて睡眠リズムができてきたとはいえ、未熟です。
なんらかの理由で夜に覚醒してしまった場合も夜泣きが起きてしまうのではないかといわれています。
環境や体への不快感
環境の変化や体への不快感も夜泣きの原因の1つです。
照明の明るさ、室温、湿度などいつもと少しでも違うだけで赤ちゃんはストレスを感じてしまうことも。
便秘によってうんちがでていないときも不機嫌になりやすく、不快感を家族に訴えるために泣くケースもあります。
いつもと寝かしつけの人が違う場合や、保育園の入園といった生活環境が変わったことも夜泣きに関係します。
赤ちゃんは非常にデリケートなので、小さなことでも影響を受けやすいというわけです。
夜泣きの対策
終わりの見えない夜泣きに対して、「いつか落ち着くのかな?」と不安になってしまいますよね。
夜泣きははじまりや落ち着く時期も違えば、程度も赤ちゃんによって異なります。
また無理に終わらせることはできないので、家族は上手に付き合っていかなければいけません。
続いて、実践しやすい夜泣きの対策5つを説明します。
- 生活リズムを整える
- 不快感を取り除く
- 抱っこなどで安心感を与える
- 睡眠のルーティンを見直す
- 夜泣き対策のグッズを使用する
それぞれ解説します。
生活リズムを整える
生活リズムを規則正しく整えることは、夜泣きを落ち着かせる効果が期待できます。
起床時間やお昼寝の時間、おさんぽなどを毎日決まったタイムスケジュールで行うことで、赤ちゃんも1日の流れが身につきやすいです。
昼間はカーテンを開けて太陽の光を室内に入れたり、夜は部屋を真っ暗にしたりと生活する空間にもメリハリをつけてあげましょう。
またしっかりと体を動かす遊びは、良質な睡眠にとって大切です。
天気がよく過ごしやすい気候のときには、外遊びを取り入れるのもおすすめですよ。
不快感を取り除く
先ほどお伝えした通り、赤ちゃんは非常に繊細であるため、ちょっとした環境や体調の変化によっても夜泣きにつながることがあります。
就寝場所の室温、湿度、照明などを過ごしやすく、落ち着ける環境に整えてあげましょう。
寝かしつけの人もできれば固定したほうが赤ちゃんは安心して入眠しやすいです。
便秘のときはおなかが張って気持ち悪いことも多いため、日中も不機嫌な場合は早めに綿棒浣腸を行い、不快感を緩和させてあげましょう。
抱っこなどで安心感を与える
赤ちゃんはママやパパといった家族のぬくもりが大好きです。
寂しくて泣いている赤ちゃんには、「ここにいるよ」「大丈夫だよ」と優しい声掛けをしながら、抱っこや顔を触るといったスキンシップで安心感を与えましょう。
家のなかを抱っこしながら歩いたり、歌を歌ってあげたり赤ちゃんが落ち着く方法を探し、試してみてください。
また興奮させてしまうあやし方は、夜泣きに逆効果なので注意が必要です。
刺激となりうる行動は避け、ゆったりとした声掛けやスキンシップを行ってください。
睡眠のルーティンを見直す
睡眠ルーティンは、赤ちゃんをリラックスさせ、心地よい眠りに誘うために大切なものです。
流れを毎日行うことで、寝るタイミングが自然と身につきます。
もし夜泣きがある場合は、一度寝る前のルーティンを見直すとよいでしょう。
よくあるルーティンは、寝室へ移動→寝る前の読み聞かせ→部屋を薄暗くするなど。
手遊びやマッサージを取り入れるのもおすすめです。
赤ちゃんの好みや月齢に応じて、お子さんにあわせてルーティンの内容を変えてみるといいですよ。
夜泣き対策のグッズを使用する
夜泣き対策のグッズはネットでも多くの種類が販売されています。
よく使われているのは、スワドルアップやホワイトノイズが流れるマシンです。
スワドルアップは、お母さんのおなかにいるかのように、体全体を包みます。
安心感を与え、モロー反射によって体がピクッとなってしまうことを防ぎます。
便利なアイテムですが、腕が自由に動かしにくいので寝返りをする時期の使用は注意しましょう。
ホワイトノイズとはテレビの砂嵐や換気扇のような音です。
この音に安心できる赤ちゃんも多いので、取り入れるのもおすすめです。
夜泣きに悩んだ際のポイント
子育てには悩みがつきものといいますが、夜泣きもその1つ。
いつかは終わりがくるとわかっているものの、夜泣きが続く時期は寝不足も重なるため体力的にも精神的にもしんどい時期です。
先ほどもお伝えしましたが、どのように夜泣きとうまく付き合うかが乗り越えるためのポイントです。
夜泣きに悩み、つらいと感じてしまったときの気持ちの切り替え方や行動について説明します。
- 自分を追い詰めたり無理をしない
- 周りに助けや協力を求める
- リフレッシュする時間をつくる
- 寝られるときに寝る
それぞれ解説します。
自分を追い詰めたり無理をしない
夜泣きがひどく、なかなか落ち着かない場合、自分の子育ての仕方に自信がなくなってしまうかもしれません。
暮らしている家が賃貸だと、泣き声が近隣の迷惑にならないか不安にもなりますよね。
無理に泣き止まそうとしても、赤ちゃんにも焦りが伝わってしまい、結果としてさらに泣き方がひどくなることもあります。
夜泣きが落ち着かなくても、自分のせいだと追い詰めてしまうことや、頑張りすぎてしまうことはやめましょう。
どうしても泣き止まない場合は、赤ちゃんの安全を確保したうえで少しの間であればそのまま泣かせても大丈夫。
無理をしすぎないように、自分の心ともうまく付き合っていきましょう。
周りに助けや協力を求める
日中の子育てだけではなく、夜泣き対応を1人で行うのは非常に大変なこと。
夜泣きの時間は、真っ暗で静かな時間帯であるため、孤独を感じやすいです。
可能であれば、パパや同居している家族に協力してもらいましょう。
誰かが一緒に起きてくれているだけで、気持ちが少し楽になりますよ。
毎日夜起きているのも大変なので、日によって交代制にすると休めます。
また周りに子育てをしている友達がいれば、夜泣きについて相談してみるのも手です。
先輩ママから「うちの子はこうだったよ!」と、経験に基づいたアドバイスをもらえるかもしれません。
リフレッシュする時間をつくる
心の健康を保つためにも、リフレッシュをする時間は設けるべきです。
休日に家族に子どもを任せられるのであれば、ショッピングや映画など1人で好きなことをしてみましょう。
しかしどうしても子どもを家族に任せられない場合もありますよね。
そのようなときは、子どもを一緒に車に乗せてドライブするのもおすすめです。
ちょっとした外出でもよい気分転換になり、落ち込んでいたとしても気持ちを切り替えやすくなりますよ。
寝られるときに寝る
夜泣きの時期はどうしてもまとまった睡眠時間を確保するのは難しいです。
睡眠不足が続くとイライラや抑うつ状態につながるうえ、日中の仕事や赤ちゃんのお世話にも悪い影響を与えてしまいます。
そこで「寝られるときには寝る!」を徹底しましょう。
赤ちゃんがお昼寝をしているときは、一緒に寝るのが理想的です。
しかし上の子のお世話がある場合など、昼間なかなか眠れない場合は、横になるだけでも大丈夫。
育児は体力勝負なので、ママが倒れたら大変です。
パパがお休みのときや実家の家族に頼れる場合は、赤ちゃんをお願いしてしっかりと寝ることも夜泣きを乗り越えるためには必要でしょう。
夜泣きに悩む際の相談先
自分の力だけでは、夜泣きがどうにもならないときもあります。
1人悩んでも、気持ちは落ち込むばかり。
そのようなときは、早めに専門機関に相談しましょう。
下記は、夜泣きに悩んだときに相談できる機関です。
- かかりつけの小児科や産婦人科
- 自治体の子育て相談窓口
- 児童家庭支援センター
- 子育て相談サイトやアプリ
相談しやすい相手を見つけ、悩みを抱え込まないようにしてくださいね。
かかりつけの小児科や産婦人科
かかりつけの小児科は赤ちゃんのことをよく知っています。
定期の予防接種や検診のついでに、夜泣きについて相談してみてください。
小児の専門家の観点から的確なアドバイスをもらえます。
また出産した産婦人科は産後もママのサポートをしてくれる場合も多いです。
イライラや抑うつなどのママの症状がある場合も、専門家につないでもらえるでしょう。
自治体の子育て相談窓口
各自治体の子育て支援課では、子育てに関するさまざまな支援や相談業務を行っています。
保育士など専門の資格をもつ相談員も在籍し、市町村ごとに設置されているため、利用しやすいです。
電話でも受け付けているので、小さい赤ちゃんがいてなかなか外出できない場合も気軽に相談できます。
児童家庭支援センター
児童家庭支援センターは、児童福祉法に基づく子どもや家庭の専門相談機関です。
主に児童福祉施設等に設置されています。
電話や来所、訪問など要望にあわせて対応してくれます。
子育て支援センター
子育て支援センターは、主に乳幼児とその保護者が交流を深める場として利用できる施設です。
同じような境遇のママさんたちと悩みを共有できたり、同じ月齢の子ども同士を遊ばせたりと、孤独になりやすい子育て中にも外部と関わりをもてるメリットがあります。
専門のスタッフも在中しているので、遊びに連れていくついでに悩みを相談してみましょう。
子育て相談サイトやアプリ
子育て相談サイトやアプリを使うのも1つの方法です。
最近では無料で悩み相談ができるサイトやアプリも多くあり、匿名で気軽に使えます。
夜泣きに関する質問や体験談も多く、質問せず閲覧するだけでも参考になるでしょう。
ママ友づくりや交流にもおすすめです。
まとめ
本記事では、赤ちゃんの夜泣きの原因や対策について解説しました。
夜泣きは大変ですが、いつか必ず落ち着くときがきます。
それまで、周りに協力をしてもらったり、気分転換したりと上手に付き合って乗り越えましょう。
どうしてもつらい場合には、1人で悩まず専門機関に相談してくださいね。
この記事を書いた人
merci-maman-writer